オンライン英会話には、安く手軽にフリートークを楽しめるというメリットがありますが、その一方で、何度も利用していると何を話していいかわからないという悩みを抱えることがあります。
そこで今回は、フリートークのテーマや話題の探し方、お勧めのテーマや効果的なネタづくりの方法をシェアしたいと思います。
話題を用意する前に>会話を盛り上げるために必要なこと
テーマや話題には、盛り上がるものとそうでないものがあります。
本番で気まずい沈黙がつづかないように、どんなときにフリートークが盛り上がるのかを理解しておきましょう。
1. 聞きたい、話したい気持ちが大事
会話が盛り上がるかどうかのカギを握るのが、話す内容が自分にとってどのくらい重要なのかということ。
いくら話題性のある内容でも、自分に興味がなければ盛り上がるのは難しいです。
そこで、テーマを選ぶときは、次のポイントを押さえておきましょう。
- 聞きたい、知りたい
聞いている相手が、知的好奇心や探究心をくすぐられるもの。例えば、英語の勉強、日本の文化や流行っているもの、講師の経験やバックグラウンドに関すること、ユニークな考え方や価値観など。 - 話したい、聞いてほしい
話している自分が、相手に共有したいと本気で思えるもの。例えば、話したい出来事や楽しみにしていること、趣味で勧めたいことや面白かったこと、発見したこと、など。
特に大事なのは、後者です。
自分の気持ちがのっていれば、相手も興味をもって聞いてくれます。
自分が講師だったら、生徒が楽しそうに話してくれたら嬉しいし、積極的に聞こうって思いますよね。
2. 相手が理解できる話題を選ぶ
次に大切なのが、相手がすんなり理解できる話題を選ぶ、ということ
外国人講師と話をする際に、日本特有のしきたりや文化、マイナーな地名や物事が含まれていると、相手が話についていけなくなり、その物事の説明に終始して話が終わってしまうことがあるからです。
もちろん、相手が日本に興味深々なら問題ありません。
お勧めなのは、仕事や恋愛、友達とのことや旅行、ショッピングなど。
万国共通の話題を選べば、フリートークは盛り上がりやすくなります。
3. 自分からオープンになる
最後のポイントは「自分からオープンになる」ということ。
不思議なもので、こちらがオープンになれば、相手もどんどんオープンに話してくれるようになります。
例えば、
- 家族の話
- 恋愛の話
- 挫折したこと
- 一生忘れられない出来事
など、親しい間柄でないと話さないようなことを、意識して話すようにします。
そうすることで、相手に「あなたは私にとって大事な人です」というメッセージが伝わり、相手もこちらに親しみをもって話してくれるようになります。
個人的な話をすることに抵抗がある人は、まずは明るく振る舞うところから始めてみましょう。
そして、講師との関係が深まってきたときに、少しずつプライベートの話を織り交ぜていくようにすればいいと思います。
フリートークにお勧めのテーマや話題、ネタ
私が過去に選んだテーマや話題のうち、特に盛り上がったものをシェアしていきたいと思います。
ちなみに、一番手っ取り早いのは、ESLの英会話に使える質問リストから好きなテーマを選ぶこと。
このリストをつかえば、フリートークのテーマや話題を簡単につくれます。
また、あとでネタづくりの方法もシェアしますが、フリートークのネタを考えるときにも、この会話の質問リストは役立ちます。
ただし、テーマや話題を選んでも、その中身(ネタ)が大事だったりするので、そこで詰まってしまう人は、後半で説明している「ネタづくりの方法」も参考にしてもらえればと思います。
フリートークにお勧めのテーマ・話題1:恋愛
初対面の講師には使いにくいテーマだと思いますが、恋愛をテーマに選ぶと盛り上がることが多いです。
やっぱり異性に対する興味は万国共通なんですよね。
恋愛は、ネタづくりもしやすいテーマだといえます。
例えば、
- 片思いの相手がいる
- 恋人がそろそろほしい
- 恋人とうまくいってない
- 結婚っていいもの?
- 好きなタイプは?
- 結婚するときに相手に求めたいこと
などなど、いくらでもネタが出てきます。
あと、恋愛ネタでフリートークをしていると、いろんな話題がどんどん出てきて、会話がとまった経験があまりありません。
派生的にいろんな話が生まれるのも、このテーマのいいところだと思います。
突っ込んだ話が難しいときは、
「こないだ友人が結婚したんです」
というように、自分とは遠いところからスタートして、話が盛り上がってきたところで
「そろそろ自分もしたいんですよね」
と、自分ごとに切り替えるとスムーズで話しやすいかもしれません。
とにかく恋愛に関することを少しでも入れることができれば、比較的簡単に盛り上がることができると覚えておくといいと思います。
フリートークにお勧めのテーマ・話題2:仕事
2つ目は仕事。
社会人につかえる話題ですが、誰でもお金を稼ぐために何かしらの仕事に就いているものなので、このテーマも万国共通のものといえます。
ただ、仕事の内容を説明しても、聞いているほうはそこまで面白いわけではないので、話すネタには工夫が必要です。
経験上、自分が抱えている悩みや問題についての話が盛り上がります。
例
- サービス残業が多すぎる
- 上司が本当にダメ
- 飲み会が苦痛すぎる
- 部下が言うことを聞かない
- 忙しすぎて休む間がない
このテーマも恋愛同様、相手との関係性でどこまで深く話せるかが決まりますが、いきなり愚痴をぶっちゃけるとビックリされるので、まずは
「最近仕事でつかれててあまり寝れないんです」
と軽く話題をふってみて、相手がどうしたの?と聞いてきたタイミングで
「実は上司のパワハラに悩んでて・・・」
というふうに具体的な内容に入ると割とスムーズに話を展開できます。
あまりにも深刻な顔をすると、本気で心配されるので、苦労をネタにするぐらいの感覚で、笑いながら話すのがコツです。
フリートークにお勧めのテーマ・話題3:夢
将来の夢や目標について話すのもお勧め。
特に、英語や外国に関するものであれば盛り上がりやすいです。
例
- いつか語学留学するのが目標
- 海外に長期滞在してみたい
- リタイアして世界一周をしたい
- 英語をつかって観光ガイドをするのが夢
夢について話すと色んな妄想が膨らんで、話すほうも聞くほうも楽しい気分になってきますよね。
いきなり夢について話すのが難しいときは、自分が普段やっていることの中で夢と関係していることを話題にしてみましょう。
「外国に住んでたことはありますか?」
という質問からはじめて、
「実は外国に住んでみるのが夢なんです」
と、どこかで自分の夢を打ち明けるようにするといいと思います。
そこから理由を聞かれたり、具体的に行きたい国は決まっているのかと尋ねられたりして、どんどん話が展開されていくと思います。
ひとしきり話したあとに、相手の夢について尋ねてみるのもいいでしょう。
共有した3つ(恋愛、仕事、夢)のテーマは、いくらでも用意することが可能です。そのときの気分に合わせて、フリートークの話題に使ってみてくださいね。
フリートークのネタづくりを効率的に行う方法
フリートークのテーマや話題を決めても、そこにいい話のネタがないと、会話は盛り上がりません。
すでに恋愛や仕事、夢については例をあげましたが、上記の3つに限らずいつでも自分でネタづくりが出来るようになると、フリートークはもちろんのこと、ちょっとした雑談やSmall Talkも上手くなります。
ここからは、どうやって効率的に話のネタを用意すればいいかをお伝えしたいと思います。
ネタづくりのやり方は、すぐ出来るものもあれば普段からこつこつネタを貯めていくものもあります。
手軽な順番に3つ紹介するので、気になるものから試してみてください。
1. フリートーク用教材を活用する
まず1つ目は、オンライン英会話で用意されている「フリートークに使える教材」を活用するというもの。
レッスンを予約する際に教材を選ぶだけなので、特に手間がかからない一番簡単な方法になります。
サービスによって用意されているものは様々ですが、次の3つが代表的です。
1-1. トピックトーク教材
話すトピック(題材)をあらかじめ決めて、それについてフリートークを行うというもの。
大抵の場合、講師の方で質問リストを用意しているので、話す内容が思いつかなくても講師がうまくリードしてくれます。
会話が止まったり沈黙が続いたりした時にうまく話題を切り替えてくれるので、基本的には講師に任せっぱなしで大丈夫です。
1-2. ディスカッション教材
ある話題について、講師とディスカッションするために使われる教材。
専門的な内容について話したり、自分の考えを簡潔に述べたりする練習ができます。
トピックトークは雑談や共有、ディスカッションは説明や説得の要素を多く含むものと理解すると分かりやすいかもしれません。
教材によっては、ディスカッションに入る前にボキャブラリーを学んだり、使える表現を確認したりするワークが入ることもあります。
1-3. ニュース教材
ニュース記事を使ったレッスン。
講師と一緒に記事を読みながら、音読や内容の確認や単語のチェックをした後、ニュースの内容について意見交換をしたり、議論したりすることができます。
記事の内容が難しかったりするとフリートークの時間が短くなりがちですが、可愛い動物の記事で盛り上がったり、海外の面白い記事を読むことが出来たりするので興味が持続しやすく、マンネリしにくい方法と言えるかもしれません。
フリートークに時間を割きたい場合は、予め記事に目を通しておくとスムーズです。
2. レッスン前に準備する
2つ目は、レッスンのために少し時間を割いて準備する必要があるもの。
1つ目に紹介した「トーク教材を活用する」方法と併用しても効果的です。
個人差はあると思いますが、これから紹介する方法を使えばレッスン前の10分~15分でネタを準備できると思います。
比較的取り組みやすいものを2つ紹介するので、ネタが思いつきやすそうな方から試してみてください。
2-1. キーワードから発想する
フリートークのネタとして使いやすそうなキーワードからネタをつくる方法です。
やり方は簡単。
1)メモを手元に用意して、これまで盛り上がったフリートークのキーワードを洗い出します。
例えば、天気、恋愛、週末の予定、体調や生活リズム、趣味、旅行、文化、などなど。
2)次に、話せそうなものに丸をつけます。
3)そして、内容が見つかったら、話したいことや聞いてみたいことを箇条書きでメモしておきます。
あとはレッスンの流れに身を任せていれば OK。
自然に話せるタイミングがやってくるので、話したいところから話題にあげていきましょう。
この方法の大事なポイントは、
「過去のフリートークの経験」
から、
「自分でキーワードを洗い出す」
というところです。
こうすることで、自分に馴染みのある、話しやすい話題を思い浮かべやすくなります。
あまりフリートークの経験がないという人は「盛り上がりそう」なテーマを見つけて、キーワードをリストアップしてみてください。
その際、自分がよく知っている領域や物事に注目するとネタが思いつきやすくなります。
アニメ、スポーツ、本など自分と関わりが深い内容であれば、フリートーク中に、特に意識しなくても話したいことが見つかるようになります。
どうしてもテーマが思いつかない時は、すでに紹介したESLの質問リストから、自分が詳しく話せそうなものや興味のあるものをピックアップするのもいいでしょう。
2-2. ストーリーから発想する
2つ目は、ストーリーから発想するというやり方です。
自分が置かれている状況やタイミング、出来事を客観的に捉えて物語の主人公のようにストーリーを考えます。
例えば、「連休明けの月曜日」というキーワードからこんなストーリーが思い浮かぶかもしれません。
連休明けの月曜日は仕事に力が入らない。すでに週末のことばかり考えている。職場で周りを見渡しても、みんな普段よりゆっくり仕事をしている。
ストーリーが思い浮かんだら、この内容の一部または全部を、フリートークに使えないか考えます。
例えば、「週末が待ち遠しい」という内容から、週末のプランについて共有したり、「同僚が休日の間に結婚していた」という話から、「最近、結婚の波が来てて…」と話を展開したり…「月曜日はやる気が出ない」という話から、「まぁ最近は、仕事に力が入らないんですけどね笑」いう話に転じて、仕事の悩みを打ち明けるのもいいかもしれません。
ストーリーを考えるときは、
「こういう人いそうだな」
とか、
「普通こう感じるよなぁ」
といった具合に、人が思いそうなことを考えることで面白い話題が思いつきやすくなります。
人は想像力をかき立てる「物語」を聞くのが好きなので、ストーリーを組み立てることで、聞き手が興味をもって聞いてくれるような話題が思いつきやすいんです。
逆に「休み明けでみんながダラダラしている時の方がやる気が出る」という話をするのも、聞き手の興味が掻き立てられて面白いかもしれません。
相手の目線になって気になってくれそうな内容を考えてみてください。
3. 日頃からフリートークに使えるネタをストックする
最後は、フリートークのネタに使えそうな気づきや出来事を日頃から書き留めておくという方法です。
つまり「ネタ帳をつくる」ということ。
書き込む先は、スマホでも手帳でもメモ帳でも、何でもいいのですが、出来事や感じたことを忘れずに控えておくと、フリートークのネタづくりに活用できます。
いちいち控えるのが面倒な人は、1日の終わりに日記を書くようにしてもいいかもしれません。
ネタ帳と言っても、クオリティの高いものは必要ありません。
書くことがなかった日は、「特に何もなかった」「平凡な1日だった」とでも書いておきましょう。
その感想もフリートークのネタとして使えます。
「特に何もなかった…。みんな暇なときどう過ごしてるんだろう?」と話をすれば、きっと講師の方から「何か趣味はないの?」と尋ねてくると思いますよ。
会話は生きもの
コミュニケーションは双方向のものなので、思った通りに展開するとは限りません。
何も話すことがないと思っても、なんとなく会話のしっぽをつかんでいくだけで、思いがけない面白い話に展開したりもします。
フリートークのときは、あまり深く考えず、相手の話に対して「自由に反応してみる」というスタンスでいるとうまくいくかもしれません。
沈黙が怖くなるときもありますが、好奇心をもって積極的に関わろうとすれば、向こうもいい感じに会話のきっかけをつくってくれます。
私は会話は生きもののようなもので、その時々でいろんな変化があってとらえどころがないと考えてます。
だから変化を前提に、リラックスして取り組めるように意識しています。
「この話はどこに向かうのだろう」とワクワクしながら取り組むぐらいがちょうどいいかもしれません。