前回の解説記事で、オンライン英会話と英会話教室では、料金が大きく違うことを簡単に説明しました。
ざっくり費用を比べると、英会話教室よりもオンライン英会話のほうが、1ヶ月で2万円以上安くなる計算になります。
※ネイティブ講師とのマンツーマンレッスンの場合(入会金、教材費込)
いいかえれば、英会話教室ではなくオンライン英会話をつかうようにするだけで、毎月2万円を別のことにつかえるので、
よっぽど英会話教室じゃないとだめな理由でもない限り、私はオンライン英会話のほうをお勧めしています。
今回の記事では、オンライン英会話の料金について詳しく紹介したいと思います。
オンライン英会話の料金プランを選ぶときの3つのチェックポイント
オンライン英会話の料金は、安いものから高いものまでサービスによってさまざまなので、一見すると分かりにくく感じるかもしれません。
でも次の3つのチェックポイントをおさえておけば料金設定の全体観が分かるので、オンライン英会話を選びやすくなると思います。
- 料金プランのタイプ
- 講師のタイプ
- レッスンの長さと頻度
たくさんあるサービスのなかから自分に合ったものを選べるように解説していきます。
1.オンライン英会話の料金プランのタイプ
オンライン英会話の料金プランは、大きく次の4つに分けることができます。
代表的なオンライン英会話の料金プラン4つ
- 毎日プラン:毎日レッスンを受ける
- 週プラン:週あたり規定の日数や時間だけレッスンを受ける
- 月回数プラン:月あたり規定の回数だけレッスンを受ける
- ポイントプラン:購入したポイント内でレッスンを受ける
オンライン英会話をつかうときは、このなかから好きなものを選んで申し込むことになります。
1.毎日プランの特徴
1レッスンあたりの料金が一番安くなるのは、毎日プランです。
オンライン英会話は、たくさんつかうほど料金が安くなるように設定されています。
毎日プランにも種類があって、1日1回レッスンを受けるプランもあれば、1日2回や3回レッスンを受けるものもあります。
1日あたりのレッスン回数が多いほど、1レッスンあたりの料金は安くなります。
>毎日プランの例:DMM英会話(料金表)
2.週プランの特徴
週プランは、「週1日」「週2日」「週1時間」といった形で、週あたりのレッスン頻度や時間が設定されているプランです。
週プランは、毎週決められた日数や時間しかレッスンを受けられないので、レッスンができない週があっても、翌週に未消化のレッスン分を繰り越すことはできません。
例えば、週1日のプランの場合だと、今週どうしてもレッスンが受けられないからといって、来週に2日レッスンを受けるということはできません。
3.月回数プランの特徴
月回数プランは、「月8回」「月10回」といった形で、月あたりのレッスン回数が設定されているプランです。
こちらは週日数プランより柔軟にレッスンの予定を組めます。
例えば、月10回プランの場合、いつ10回を消化しても大丈夫です。
1日に3回レッスンを受けてもいいし、1週目にはレッスンを受けず、2週目に5日連続でレッスンを受けるといったこともできます。
ただし、今月に消化できなかった分を翌月に繰り越すことはできないので注意が必要です。
>週プラン、月回数プランの例:hanaso(料金表)
4.ポイントプランの特徴
ポイントプランは、あらかじめポイントを購入して、レッスンごとにポイントをつかってレッスンを受けていくプランです。
レッスンを提供する講師には、レッスンを受けるのに必要な「消費ポイント」が設定されています。
A講師50ポイント、B講師100ポイント、という感じです。
例えば200ポイントを購入した場合、A講師なら4回、B講師なら2回までレッスンを受けることができます。
もちろん、A講師を2回、B講師を1回という形で、組み合わせてレッスンを受けることもできます。
ポイントの消費期限は1ヶ月に設定されているので、ポイントの範囲であれば、1ヶ月の間にいつでもレッスンを受けることができます。
ポイントは、ベテラン講師ほど高く、指導歴が短い講師ほど低く設定されています。
また、予約が取りにくい人気の講師や高度なレッスンに対応できる講師もポイントが高くなっています。
新人講師でも教えるのがうまかったり、教える情熱をもっていてレッスンが楽しかったりもするので、そういう講師と出会うことができれば、ポイント内で受けられるレッスンの回数を多くでき、その分お得になります。
国籍によっても消費ポイントが違います。
ネイティブ講師は高く、フィリピン人講師をはじめとするノンネイティブ講師は低くなります。
日本人講師も消費ポイントが高く設定されていますが、ネイティブ講師ほどではありません。
厳密にいえば日本人講師もノンネイティブ講師ですが、オンライン英会話では分けて表示されていることが多いです。
ポイントプランは4つの料金プランの中で、一番柔軟な使い方ができるプランになっています。
>ポイントプランの例:eigox(料金表)
※4つの料金プランについてもっと詳しく知りたい人は、こちらに相場や特徴をより詳しくまとめているので、参考にしてください。>>オンライン英会話の料金プランごとの相場や特徴を解説
2.オンライン英会話の講師のタイプ
チェックポイントの2つ目は、講師のタイプです。
オンライン英会話には、大きく分けて次の3つタイプの講師が在籍しています。
- ノンネイティブ講師:フィリピン、セルビア、メキシコなど
- ネイティブ講師:アメリカ、カナダ、イギリスなど
- 日本人講師(バイリンガル)
どの講師タイプを選ぶかで、料金が大きく変わってきます。
この中で一番料金が高いのがネイティブ講師、つまり英語を母国語として話す国籍出身の講師です。
次に高いのが日本人講師、そして一番安いのがノンネイティブ講師というふうに続きます。
なかでもノンネイティブ講師のレッスンは、かなり安く設定されています。
相場でいうと、ノンネイティブ講師が1レッスン200円~400円ほど、ネイティブ講師の場合は、1レッスン1,000円~1,500円になります。
※料金に幅があるのは、料金プランによって1レッスンあたりの料金が異なるからです。最安値は毎日プランの場合です。
まぁネイティブ講師は高いといっても、それはオンライン英会話のなかで比べた場合です。
英会話教室だと、ネイティブ講師とのマンツーマンレッスンが1レッスン40分で6,000円なので、これでもかなり安く設定されていることが分かると思います。
1回のレッスンでここまで差があるので、月に4回、8回とかになってくると、その差は月あたり余裕で1万円をこえてきます。
ちなみにノンネイティブ講師が安いのは、他のタイプの講師と比べて雇うときの人件費が安いからです。
1.ノンネイティブ講師の特徴
ノンネイティブ講師で代表的なのが、フィリピン人講師です。
ちょっと検索するだけで、フィリピン人講師からレッスンを受けられるサービスがたくさん見つかると思います。
英語を高いレベルで使いこなせる人がフィリピンに多いことや、日本からフィリピンが近いこと、そして人件費が安いことが関係しています。
オンライン英会話は「格安で外国人と話せる」ことが最大のウリなので、人件費が安くてレベルが高い先生を雇いやすいこと(地理的に近いことも含めて)は、サービスを提供するうえで欠かせないポイントになります。
こういう事情があって、オンライン英会話が誕生した当初は、フィリピン人講師からレッスンを受けられるレアジョブ英会話のようなサービスがほとんどでした。
当時は、英語を話そうと思ったら高いお金を払って英会話教室にいくしか選択肢がなかったので、1レッスン100円やそこら(当時は格安でした)で外国人から英語を習えるのは衝撃でした。
そこからDMM英会話のようなグローバルな規模でオンライン英会話を提供するサービスが登場し、今ではセルビアやメキシコといった国の講師からもレッスンが受けられるようになっています。
私がノンネイティブ講師にレッスンをお願いするときは、レッスン料金の安さをいかしてレッスン数を増やし、とにかくたくさんアウトプットをするというような使い方をしています。
「1ヶ月集中してスピーキング力を鍛えたい」というときにお勧めです。
2.ネイティブ講師の特徴
ネイティブ講師の特徴は、なんといってもネイティブの生の英語にふれられることです。
洋楽や海外ドラマ、映画をきっかけに英語を好きになった人も多いと思いますが、そういう人の場合、ノンネイティブとネイティブの違いを結構感じるかもしれません。
発音や英語の流暢さ、ネイティブ特有の言い回しなど、やっぱり違うなと思うことは多いと思います。
もちろん、英語といっても国によって特有の訛りは必ずあるし、ビジネスシーンでは色んな国籍の人と関わることも多いので(特に日本だとアジア圏の人と接することが多いので)、必ずしもネイティブのような発音を学ばないといけないわけではないと思います。
正しく発音できていれば、日本語訛りの英語でも通用します。
でもせっかく勉強するなら憧れのネイティブから英語を習いたいという気持ちも分かります。
なのでここは、ノンネイティブ講師より高いお金を払うだけの価値があるかどうかを、一度考えてみるのがいいと思います。
ちなみに、ノンネイティブ講師のほうが英語をゼロから学んでいるので、ネイティブ講師よりも教え方が丁寧だったり、分かりやすかったりするという意見もありますが、
実際に受けた感想としては、それは人によるとしか言えません。
ネイティブ講師でも教え方をしっかり学んで相応の経験を積んでいる人は説明がとても上手です。
良い講師に出会えれば、お金がある程度かかっても満足できるかもしれないので、実際にいろいろと試してみるのがいいと思います。
試すときは安い料金プランから始めるのがお勧めです。
>ネイティブ講師、ノンネイティブ講師、日本人講師が在籍しているお勧めのオンライン英会話: eigox
3.日本人講師(バイリンガル)の特徴
日本人講師の最大の特徴は、日本語でのレッスンに対応できることです。
英語を始めたばかりの人や、オンライン英会話を初めてつかうという人に特にお勧めです。
レッスン中、必要に応じて日本語でサポートしてもらえるので、
外国人講師のレッスンで「どうしたらいいか分からない…」といった困った状況を避けることができます。
また、日本人同士なので打ち解けやすかったり、いろんな要望に柔軟に対応してもらえたりするので、かなり重宝します。
参考記事:オンライン英会話を続けるコツ。バイリンガルの日本人講師をペースメーカーに
日本語をつかって学習カウンセリングをしてもらったり、文法解説をお願いしたりすることもできるし、英語を学習する同じ日本人として的確なアドバイスをもらうこともできます。
料金はネイティブ講師と同じか、近い水準に設定されていることが多いですが、ポイントプランを採用しているサービスをつかえば、比較的安くレッスンを受けられます。
>バイリンガルの日本人講師が在籍しているお勧めのオンライン英会話(ポイントプラン):Worldtalk
3.オンライン英会話のレッスンの長さと頻度
チェックポイントの3つ目は、レッスンの長さと頻度です。
料金プランの説明のところで軽くふれましたが、レッスン時間が長くなればなるほど、そしてレッスン頻度が多くなるほど、1レッスンあたりの料金は安くなります。
レッスンをお得に受けたかったら、レッスンの長さと頻度を増やすことを検討するのもいいと思います。
より長くたくさん受けることで料金を安くすることができます。
ちなみに、オンライン英会話のレッスンは1回25分となっているものがほとんどです。
オンライン英会話では30分ごとに新しいレッスン予約できるようになっているので、
講師が連続でレッスンを提供できるように、レッスン後に5分だけ休憩時間をいれているのだと思います。
10:00から25分レッスンをして5分休憩。そして10:30からまた別のレッスンをして、また5分休憩するといった感じのスケジュールで、講師は動いているようです。
1回15分や20分、50分というサービスもあるにはありますが、かなり珍しいです。
そういえば1レッスンの時間を極端に短くしている英会話教室を見つけました。
英会話教室なのにオンライン英会話サービスに近い料金設定になっていたので、説明を読んでみたら1レッスンの時間がすごく短かったです。
英会話教室がオンライン英会話サービスをはじめた場合、ビジネスモデルの都合で1レッスンの料金が相場よりどうしても高くなってしまうんですよね。
サービスを選ぶときはレッスンの長さにも注目してみてください。
まとめ
まとめると、オンライン英会話の料金は、
- 料金プラン
- 講師のタイプ
- レッスンの長さと頻度
という3つの要素を考慮したうえで、価格が設定されています。
1レッスンあたりの料金を一番安くしたいなら、料金プランを「毎日プラン」にして、講師タイプを「ノンネイティブ講師」にして、レッスンの長さや頻度をなるべく増やすという選択をすることになります。
ただし毎日プランはレッスンの翌日繰り越しができないので気を付けてください。
また、英会話の勉強は1ヶ月やそこらで終わるものじゃないので、外国人講師を相手に毎日2レッスンや3レッスンを、何ヶ月も、場合によっては何年もつづけるというのは、かなり難しいことだと思います。
自分に合ったレッスン頻度を考えて、無理のない料金プランから始めることをお勧めします。
オンライン英会話はネット完結でいつでも始められていつでも辞められるし、支払いも月あたりになっていて、解約金もいらないので、
定期的に料金プランやサービスを見直しながら、毎日の生活を邪魔しないペースでつづけていくのが、賢い使い方だと思います。
オンライン英会話と通学の違い
オンライン英会話の効果